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お得意さまの「信者化」をめざす。

「お得意さんは結構いるんですが、
 売り上げが少しずつ落ちてきています。
 もっと集客したいんですが、
 どうすればいいのでしょうか?」

抹茶羊羹専門店「わらびや」の店主からのご相談でした。

専門店とは言うものの、
一般的な和菓子店と何ら変わらぬ品揃えのお店です。
夫婦と母親、パート1人で切り盛りしています。
50年の歴史はあるのですが、
その重みは感じられません。

そこで、私の提案は……。

■飽きられないようにする。

お得意さまがいるということは、
それなりに魅力のあるお店のはずです。
売り上げ比率からみて、それはやはり看板商品である
「抹茶羊羹」のファンが多いということです。
ならば、
どうして売り上げが落ちてきているのでしょうか。

まず考えられるのは、ファンが増えていないということ。
昔からのファンだけが買っているのです。
お客さまが世代交代する時に、
新世代の人がファンにならず、
旧世代の人が少しずつ減ってきているため、
トータルで売り上げが落ちてきているのです。

この事実は、店主も理解しています。
だから、新規集客をしたいと考えているのですが、
私の考えは違います。

まずは、いまのファンをもっと大切にして、
お店の「信者」にしてしまうことです。

「このお店でなければ…」「この抹茶羊羹でないと…」
をもっと強く思っていただくことで、来店頻度を上げ、
お客さまの個別売り上げをも伸ばすのです。
これは、新規のお客さまを呼び込むより、
確実な方法なのです。

そのために、私がした提案は、
『新商品開発・抹茶羊羹のバリエーションを増やす』

ファンの方というのは、
好きなお店の好きな商品を買うことで、
“安心”しますが、
時として、“浮気”をしたくなるものです。
ほんの少し「刺激」が欲しいのです。

そうさせないためには、定番商品を守りながらも、
新しい刺激=新しい商品を作っていく必要があるのです。
これが、飽きさせない工夫です。

現在の抹茶羊羹は、宇治茶のみを使用していますが、
やぶきた茶や八女茶など、
他の産地(ブランド)の抹茶を使った羊羹を
作ることをお奨めしました。
お客さまが興味を持ち、
“試したくなる”商品の開発です。

3種類の抹茶羊羹ができれば、
これまで月1回だった購入が、
月3回になるかもしれません。
味に飽きられることも少なくなります。
ずっとファンでいていただけます。

ただ、これだけで
信者になっていただけるわけではありません。

■お客さまとの距離を縮める。

来店頻度が増えれば、お客さまと接する機会も増え、
距離は縮まります。しかし、お得意さまだというだけで、
「信者」ではありません。

そこで、私の提案は『ニューズレターの発行』です。
お客さまと仲良くなるためには、
まずは自分のことを話さなければいけません。
自分を知っていただくことです。
そのためには、ニューズレターが最適なのです。

自分のこと、家族のこと、お店のこと、
羊羹へのこだわり、世間話など、
宣伝臭さをまったく排除した
ニューズレターを発行するのです。

これまで、聞いたこともなかった内輪の話をされると、
読んだ方は、その発行者に親近感を持ちます。
身近な存在のように感じるのです。
親しい仲間だと思っていただけます。
仲間が作っている羊羹なら、
買いたい、買ってあげたいと思うようになります。

また、来店した際には、
ニューズレターに書かれていた話題で
盛り上がることもあります。
コミュニケーションのキッカケにもなります。

さらに、ニューズレターを中心に、
お客さま同士の輪が広がることもあります。
投稿欄を設けたり、ご感想を掲載することで、
誌面に参加していただきます。
そこから、「ファンの会」が生まれたり、
イベントを開催することもできます。

お店とお客さまが、みんな仲間になっていくのです。
仲間に支えられた商売は、永続的に繁盛します。

■コンセプトを明確にする。

抹茶羊羹専門店と言いながら、
「そばまんじゅう」「くずきり」「大福」という、
大きな文字が、店頭に見えます。
これでは、こだわりが見えません。
お客さまに伝わりません。

売り上げが落ちてきたお店は、
必ず、こういうことをします。
あれこれ商品があることをアピールしてしまい、
結局は何のお店なのかがわからなくなり、
逆効果となって、さらに売れなくなります。

お店のコンセプトである「抹茶羊羹専門」を、
もっと大きくアピールしなければいけません。
他の商品を扱っていたとしても、
専門性をアピールした方が、
お客さまに強いインパクトを与えます。

専門店を大きくアピールするためには、
抹茶羊羹の品揃えを充実させることも必要ですし、
『“こだわり”を語ること』も大切な仕事になります。
商品が良くても、そのこだわりを語らなければ、
お客さまには伝わりません。

店舗も抹茶専門のイメージに変え、
看板、ポスターなども“抹茶専門”を
強くアピールする必要があります。

■宣伝の効率化で、経費を節減する。

私は店主に、
「いまの段階では、新規のお客さまは無視してください」
と言いました。

驚かれていましたが、これには理由があります。

新規客を集めるためには、
広告を打たなければいけません。
折り込みチラシ、新聞・雑誌広告などが必要となります。

これらのメディアは、
非常に効率の悪い広告手法なのです。
大型店では有効ですが、
個人商店では、お金を捨てるようなものです。

集客できたとしても、リピーター、固定客、
信者となっていただけるまでには、
かなりの時間と手間がかかります。

また、広告を打たずに、口コミを仕掛けるには、
高度なテクニックを要します。

そんなことで時間とお金を使うくらいなら、
既存客にもっとアピールして、
来店頻度と購入額を上げる方が容易なのです。

既存客が信者になってくれれば、
そこからの口コミも期待できますから、
将来のためにも、その方が得策です。

つまり、集まるかどうかわからない広告に賭けるよりも、
既存客にアプローチする方が、投資対効果を考えると、
経費に無駄が無くなります。
効率の良い経費のかけ方ができるのです。

以上のような、私の提案を受け入れた店主は、
新商品の開発に取り組みながら、
店舗や看板などを見直し、
少しずつ売り上げを改善しているところです。

まだ、ニューズレターの発行には至っていませんが、
客足の伸びから見ると、ニューズレターの発行後は、
著しい変化が期待できます。
確実に「信者」は増えていきます。


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