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2010年11月

お客さまが来ないのに、潰れないお店。

あるテレビ番組で、面白い調査をしていました。

一見、流行っているようには見えないお店があります。
外観も、失礼ながら、みすぼらしい感じです。
お客さまが来ているようにも見えません。

しかし、何十年も同じ場所で営業しています。

ネット販売をしている?
副業を持っている?
奥さんが店番をして、主人はお勤め?

いえいえ、ちゃんとお店の仕事をしています。

番組では、そのお店を取材して、
潰れない理由を聞き出していました。


●自転車屋さん

・人件費・家賃がかからない。
・パンク修理による収益が大きい(原価が安い)。
・郵便局と提携しているため、
 自転車・バイクの修理がほとんど。

●帽子屋さん

・人件費・家賃がかからない。
・流行に左右されないので、不良在庫が無い。
・小学校の帽子を扱っている。
・固定客がいる。

●印鑑屋さん

・人件費・家賃がかからない。
・原価が安い。価格のほとんどが技術料。
・役所のゴム印など、大口を扱っている。


これらのお店に共通しているのは、
「人件費・家賃」「大口顧客」です。

潰れない理由はわかっていましたが、
あらためて聞くと、“なるほどなぁ〜”と感心します。

良いお客さまをつかんでいるのです。

毎月毎月厳しい状況にある店主からすると、
非常に羨ましいことでしょう。

公共性を持っている相手、
つまり、役所のような取引先を見つければ、
それだけで安泰なのです。

社会的には良くないことですが、
「金に糸目はつけない」相手ですから、
商売としては、とても楽なのです。

あなたもご存じのことだと思いますが、
そんな取引先を探すことも考えてください。

と言っても、いきなり営業しても相手にされませんので、
まずは知り合いのツテを頼りに、コネづくりをするか、
地域の活動に参加して、
顔を覚えてもらうことから始めてください。


気になることをつけ加えておきます。

この店主たちは、危機感が無いように見えます。
“もし、大口が無くなったら”
ということを考えていないのでは。

頭ではわかっていても、
何も行動を起こしていないだけかもしれませんが。


商売は、
つねに『次の手』を考えておかなければいけません。


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商売人は、ソムリエになれ。

以前、「ソムリエ」が流行りました。

もとは、ワインのソムリエですが、
野菜のソムリエ、お米のソムリエ、
旅のソムリエ、家づくりソムリエなど。

これは、何を意味しているのでしょうか。

簡単ですね。単なる流行です。
“専門家ですよ!”と、アピールしているに過ぎません。

「ソムリエ」と名乗っている人の中に、
どれほどの“本物”がいるでしょうか。

「ソムリエ」という名前をつけることで、
“売れる!”と考えたのですが、
長続きはしませんでした。

たとえ、豊富な知識を持っていたとしても、
商品に対する想い、お客さまへの想いがニセモノなら、
まわりには誰も集まってきません。

ワインのソムリエの姿を思い浮かべてください。
どうして、ソムリエになったのか。

かっこいいから? 知識を自慢したいから?
いいえ、違います。

ワインが好きだから。
自分の好きなワインのことを、
みんなに教えたいから、伝えたいから、
広めたいからです。


これは、すべての商売に通ずることです。

自分が自信を持って仕入れてきた、
フルーツの美味しさを知って欲しいと思いますよね。

この甘さ、この瑞々しさ。
知らない人に教えてあげたいと思う気持ち。

知らない人は不幸だなぁ。
うちへ来てもらえば、
いろんなフルーツを教えてあげるのに。

そんな想いを持つ人こそ、
「ソムリエ」に相応しいのです。


「教えたい」「伝えたい」「広めたい」

この想いが、お客さまを惹きつけるのです。


あなたは、「売り方」ばかり考えていませんか。
大切なのは、『伝え方』です。


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出口にメッセージを掲示する。

お客さまがお店から出ようとしています。あなたは?

「ありがとうございました」
「また、お越しください」

普通は、そうですよね。
しかし、ここでもう一度、
お客さまをお店の中に引き戻す方法があります。

『本日は、○○がお安くなっております。
 ご覧になられましたか?』

と、声をかけるのではなく、
メッセージボードや紙に書いて、
出口付近に掲示しておきます。

つまり、出て行かれるお客さまの
眼に飛び込むように、貼るのです。

声をかけると、嫌がるお客さまもおり、
次回から来ていただけなくなるかもしれないので、
ボードや貼り紙なのです。

もちろん、このメッセージは、
特価品、新商品、お奨め品などを
あなたの言葉で語ってください。

お買い得品なのに、気づかなかったお客さまに、
教えてあげることで、注意喚起し、
興味を持っていただく方法です。

帰宅してから、売り出しだったことを知ると、
悔しい思いをします。損をした気分にもなります。

“安い”“お得”“新しい”に、お客さまは敏感ですから。

では、なぜ、このボードや貼り紙を
入口や店内に掲示せず、
出口に掲示するのでしょうか。

お客さまは、買う予定のある商品のところへ、
まっすぐに向かう傾向があります。
「忘れないうちに…」「無くならないように…」
という意志が働き、そうなります。

商品を手にしたら、そこで初めて、
心理的余裕ができて、
他の売り場をまわることもあります。

ただ、目的買いで来店したお客さまは、
目的を達すると、すぐに帰ってしまう場合が多く、
なかなか他の商品をじっくり見ていただけません。

だから、入口や店内に貼っていても効果が無いのです。
まったく、眼に入っていないからです。

そこで、出口付近なのです。
買物を済ませた安堵感から、気持ちに余裕ができ、
まわりが見えるようになっています。
その瞬間が、出口付近です。

ここで、
『本日は、○○がお安くなっております。
 ご覧になられましたか?』

「えっ、そうだったの!」
と、気づかせます。

すると、また店内に
戻っていただける可能性が生まれます。

一度、試してみてください。


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店主の想いを従業員に。

あるラーメン繁盛店に入りました。

昆布ベースに、豚骨と鶏ガラを煮込んだ、
味わい深い、清湯(ちんたん・澄んだ)スープ。
細めのストレート麺。
塩と正油があり、
大きなチャーシューが3枚ものっています。

私は塩を食べたのですが、非常に美味しい!
塩でこれほどのコクを出せるお店は、あまりありません。

実は、美味しい、という話ではありません。
店主と従業員の“想いのギャップ”についてです。

厨房にいる店主は、
厨房内を忙しそうに動きまわりながら、
時々店内を見渡し、
不手際などが無いかをチェックしています。

「狭くて、すみません」
「もうしばらく、お待ちください」

と、声もかけています。
よく動き、気配りもできています。

それに対して、従業員のおばちゃん2人。
ラーメンを運び終わると、何もせず、
お客さまを睨むように立っています。

「早く、出ないかなぁ」
が、伝わってきます。
外には、行列ができているからです。

コップの水が無くなったお客さまも、放ったらかしです。

まるで、“接客”を知らない、新人アルバイトのようです。
1人は、結構ベテランなのですが。

私は、そのおばちゃんたちが立っている、
すぐ近くにいたのですが、1人のおばちゃんが、
もう1人に耳打ちするのが、聞こえました。

「お下げしてよろしいですか、って聞いて、
 丼を下げて来て!」

最悪です。

居酒屋など、たくさんのお皿がテーブルに並ぶお店では、
空いた食器を下げる方が、
お客さまにとってもいいことなのですが、
単品のお店で、これをやってはいけません。
「早く帰れ!」と言っているようなものです。

いくら行列ができていても、
お客さまの楽しい時間を邪魔してはいけません。
折角の美味しいラーメンが台無しです。

これは、店主の責任です。

店主自身は、お客さまを想い、
お客さまの身になって接客していますが、
それを従業員に教えていません。

接客は、技術だけを教えても、意味がありません。
店主が、どう考えているのかを
しっかりと伝えておくことが必要です。

お客さまを大切にしたい、
という想いを従業員が心から理解していれば、
技術が無くとも、接客はできるはずです。

技術が追いつかなくて、ぎこちなくても構いません。
一生懸命にお客さまを想えばいいのです。

店主は、日頃から、従業員と話をしなければいけません。
お客さまのこと、お店のこと、商品・サービスのこと。

そして、夢を語ってください。
そこに「信頼」が生まれ、『力』となります。


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宅配で勝ち残り策。

ネットスーパーが広がりつつあります。
スーパーが、自店の商圏に住むお客さまを対象とした、
ネット販売を始めました。

サイトを見て、注文すると、
時間帯によって、当日や翌日に配達してくれます。

5000円以上なら配達料無料、
以下なら300円などとなっており、
買物に出かけづらい人に好評です。


巨大ショッピングセンターが多数開店し、
ショッピングのレジャー化がますます進む反面、
日常の買物は、
「必要なもの以外は買わない」傾向にあり、
できるだけ時間をかけたくないと思う人が増えています。

また、買物に行けない、行きづらい人も多く、
そんな人たちにも、ネットスーパーはウケています。

・子どもが小さくて、出かけるのが大変。
・車を持っていないので、
 徒歩や自転車の買物では、たくさん買えない。
・歳を取って、足腰が弱くなったので、
 出かけるのが億劫。
・花粉症なので、あまり外に出たくない。
・出かける用事が無い時は、ノーメイクでいたい。

こうした理由で、
できる限り手間をかけずに買物がしたいのです。

そこに眼をつけたのが、スーパー業界です。
ネットで何でも買える時代となり、
リアルな店舗が厳しくなっているのです。


どう対処すればいいのでしょうか。

・店舗に来ていただけるだけの優れた魅力を備えるか。
・お客さまの元へ販売に行くか。
・ネットを使った販売システムを考えるか。
・また、その複合案か。

いずれにしても、
“現状のまま”で良いとは思いませんよね。

宅配は、ひとつの方法です。
検討してみる価値はあります。


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目立つが勝ち。

人通りの少ない場所で、大きな看板も、のぼりも無し。
広告など、したことも無い。
しかし、いつも常連さんが集まって、賑わっている。
口コミで、どんどんお客さまが増え、
「これ以上、来て欲しくない」と、贅沢な悩みを持つ。

こんなお店が、理想です。
目指すべきは、これです。

しかし、半年、1年で、こんなお店は作れません。
店主の大きな自信とお客さまの欲するものが、
ピタリと合致した時にしか、こんなお店は生まれません。

あなたに、それだけの自信がありますか?

無いのなら、お客さまを“待つ”のはやめましょう。
積極的に、“存在”をアピールしましょう。


いま、大型店が、さらに巨大化しています。
単なる店舗だったお店が、「街」に変わってきています。
これは、お客さまをもっと取り込もうとしている、
ということです。

お店における、お客さまの滞留時間が短くなっており、
もっと滞留していただくために、
あれもこれもと品揃えを増やしているのです。

消費者の傾向として、欲しいモノがあると、
インターネットで調べてから、買うようになっています。
つまり、目的買いになっているため、
お店の滞留時間が短くなっているのです。

これでは、“ついで買い”“衝動買い”が
無くなりますので、売り上げは伸びません。
滞留時間を長くすることで、
“もう一品”を買わせようとしています。


さて、個人商店が、
このように巨大化する大型店に勝てるでしょうか。

品揃え、価格。これらで、勝ち目はありません。

では、どうすれば……。

「地域一番店」という言葉をご存じだと思います。
ある業種・商品においては、
その地域で一番の位置づけであるお店のことです。

これが、繁盛するための鉄則なのですが、
大型店が近くにあると、難しくなります。

そんな状況の中で、一番になるためには、
何をすればいいのでしょうか。


まず、思いつくのは、
「どこにも売っていない商品」を扱うこと。

大型店にも無い商品を扱っていれば、
お客さまは必ず来てくれます。
負けることはありません。
これは、簡単なことではありませんが。

次に、「どこにも負けないサービス」を提供すること。

お客さまが気分よくお買い物できる。
親身になって、相談にのってくれる。
無理を聞いてくれる。
これらは、大型店には難しいことです。
個人商店だからできることです。

もうひとつ。「どこよりも目立つ」こと。

大きな看板、気を惹く外観、
インパクトのあるのぼりなどで、
とにかく目立つことです。

もちろん、扱っている商品・サービスに
自信のあることが前提ですが。

存在感の無いお店では、
戦う前に負けているようなものです。
街の誰もが知っているような目立ち方を
考える必要があります。

目立てばいい、というものでもありません。
扱っている商品・サービスに合う、
センスが悪くならないような、
目立ち方の工夫をしてください。

潰れかけのお店が、のぼりを立てただけで、
繁盛した例もあります。
存在を知られていなかっただけなのです。

商売においては、「目立つが勝ち」です。
奥ゆかしさは不要です。
遠慮せずに、目立ちましょう。


この街に、○○商店あり!


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