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風土・文化を知らずして、モノは売れない。

わが家が買物に行く街に、
小さな「辛子明太子」専門店がありました。
オープンしたのは、3〜4ヵ月前。

「ここで、明太子は売れないだろう」という私の直感は、
すでに実証されてしまいました。
もう、潰れてしまったのです。

前を通るたびに気になっていたのですが、
お客さまの姿を見たことがありませんでした。

私が“売れない”と感じた理由は、いくつかあります。

大きな理由は、「地域の食文化」です。
地元の人との会話の中で、
明太子が好きだとか、よく食べる、
という話を聞いたことが無かったのです。

スーパーでは、もちろん品揃えとして並んでいますが、
総来店客数における、明太子購入者の割合は、
かなり低いことが、売り場面積からも読み取れます。

つまり、専門店を作って、人を呼べるほど、
明太子を食べる文化が無いのです。

元々文化が無いということは、新しい味と同じです。
特に田舎は、新しい味には保守的ですので、
それを浸透させることは、困難です。

2つ目の理由としては、
「日常的に食べるものは、安くなくてはいけない」
ということです。

専門店として、それなりの店構えで、
それなりの価格で販売していました。
田舎の人は、お金にシビアなので、
どれだけ美味しい明太子でも、高ければ、買いません。

また、高そうなお店だと感じれば、
最初から入ろうとはしません。

さらに、このお店は出店場所が悪かったのです。
道路を隔てた向かいには、
大きなドラッグストアがあります。
最近増えてきた、安い食料品を多く揃えたお店です。

つまり、ここに集まって来るお客さまは、
安い食料品を買いに来る人たちばかりだということです。
セレブではない人たちが、
高い明太子を買うことはありません。

高級住宅地に出店していれば、
潰れることは無かったのかもしれませんが。

こうした理由をまとめると、
結局は、店主の考えが甘かった、ということになります。
安易に開店してしまったのです。

明太子は美味しいものだ。
好きな人も多い。
単価も高い。
高級感を出せば、高く売れる。
人の集まるところなら、大丈夫。

およそ、この程度の考えで、始めてしまったのでしょう。

そこに住む人が、
“求めているものかどうか”を考えなかったのです。
これが、大きなポイントです。

個人商店と言えども、
マーケットリサーチを忘れては、成功しません。
特に、新規出店では。

世界で流行っていようと、日本全国で流行っていようと、
まったく流行しない、という地域はあるものです。
確固たる文化が根づいているからです。

その文化を知らずして、
新しいものを持ち込むことはできません。
緻密な戦略を練って、投入しなければ、
この明太子専門店のように、
アッという間に潰れてしまいます。

新規出店に限らず、新しい商品を扱う場合も、
人・文化・気候・風土といった、
地域性を充分に考慮しなければいけません。

メーカーや問屋の言うこと、
テレビ・雑誌に書いてることを鵜呑みにせず、
自分の五感で感じて、
確信が持てるものだけを扱うようにしましょう。

地域のことは、
あなた自身が一番よく知っているはずですから。

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